サラリーマンには定年がありますが、定年を機に長く続けてきた仕事という習慣を失うことに不安を感じる方も多いようですね。
また、定年退職後に直面する不安の多くは、経済的な不安(老後資金)、健康面の不安(病気)、社会的な不安(孤独)のうちのどれかに当てはまるということで、これらを老後の3大不安と言うそうです。
不安感は、いわゆるストレス反応の一つですが、過剰な不安は、慢性的な不安感を引き起こす場合があり、それが心と体の不調につながることもありますので、そうした不安を和らげることが大切だろうと思います。
経済的な不安
定年退職後の一番の悩みは、収入が減少することによる「経済的な不安」と言われているようです。
確かに、定年によりサラリーマン時代にあった給料という収入源がなくなり、その後の生活は、年金や退職金などに頼ることになるわけですから、不安になって当然だろうと思いますね。
もちろん、働けるうちは働いて少しでも収入を得るという解決方法もあるにはあるわけですが、当然、いつまで働けるのかという問題もありますので、資産形成ということを若いときから考えて実行しておく必要があると思います。
また、老後資金2000万円不足問題のような話しもありますが、年金だけで暮らしている方が多くいらっしゃるのも事実ですので、そういった話しに煽られないようにしたほうが良いと思います。
健康面の不安
どれほど健康な方であっても、年齢とともに「健康面の不安」が増えていきます。
定年退職後には、サラリーマン時代のような定期的な健康チェックはありませんので、自主的かつ定期的に検診を受診するなど、健康面に気を配ることが必要です。
また、それに加えて、適度な運動やバランスの取れた食事など、健康管理に努めることも重要です。
健康面の不調は、通院(医療費)や介護(介護費)の問題につながり、最終的には経済的な問題となりますので、健康を維持できるような生活を心掛けると良いと思います。
社会的な不安
定年退職により職場のコミュニケーションが一気に失なわれると、孤立感を抱く場合があるようです。
この点については、趣味やサークル活動、ボランティア活動などに参加することで、新たな人間関係を築くとよいと言われていますが、特に仕事一筋でやってこられた方の場合、そういったことがうまくいくとは限りません。
それができる方は、そもそも社会的な不安を感じることは無いのですよね。もし他人とのコミュニケーションが苦手であれば、それに代わる生き甲斐を探しておくと良いと思います。
相談できる人を見つけておく
一方、こうした不安をあまり感じないという方がいるのも事実で、そういった方と不安を感じる方との違いは何かと言うと、それは「友人の存在」だそうです。
「友人とは本音で話しができる」「友人と楽しむことができる」。こうしたことが、老後の不安の解消につながっているようですね。
ただ、これは、友人がいないと不安を解消できないということではありません。社会には公的な相談窓口もありますので、何かあったときに、どこに相談すれば良いのかを確認しておくだけでも、不安の解消につながります。
常に受け身の姿勢でいるのではなく、自分から社会に関わっていくということも大切ですので、不安なことは、公的な相談窓口に問い合わせてみると良いと思います。
孤独と寂しさは別なもの
また、自分が孤独であるということと、孤独により寂しさを感じるということは、別なことであるという理解も必要だろうと思います。
人は、他人とのコミュニケーションがあっても「寂しい」と感じることがあるものです。
他人の行動や気持ちはコントロールできませんので、気の置けない相手であっても、ちょっとした行き違いから寂しさを感じることがあるわけですね。
他人は他人、自分は自分です。他人の目よりも自分の満足を優先しましょう。そのためには、たとえ相手が友人であっても、過度な期待はしないことです。
そして、自己満足できるものを見つけておくことも大切です。