夕日に染まる東京都庁舎

夕日を浴びて朱色に染まった東京都庁第一本庁舎です。

この写真は、スマートフォンのカメラ機能を使って撮影したものですが、素人でもそれなりの写真が撮れるのは有難いですね。いい時代になったなあと思います。

 

夕日に染まる東京都庁第一本庁舎

夕日に染まる東京都庁第一本庁舎

夕日に染まる東京都庁第一本庁舎

 

東京都だから建築できた庁舎

しかしまあ、立派な建物ですよね。お金をかけるとこういうものを造ることができるという典型的な例ではないかと思います。

現在の都庁舎は、第一本庁舎と第二本庁舎、議会議事堂の3つの建物で構成されていますが、建設当時の話しでは、総工費が約1,600億円で各建物の延床面積の比が概ね5:4:1ということでしたので、そこから単純に計算すると、写真の第一本庁舎は約800億円の建造物ということになりますね。

また、現在の都庁舎は、いわゆるバブル景気の頃に建設されたため、当時は「バブルの塔」と揶揄されることもありましたが、それから30年経った今でも見劣りすることなく存在していることを考えると、お金をかけておいて良かったのではないかという気がします。

ちなみに、当時は3つの建物の年間の維持費が約50億円と言われていまして、また、今に至るまでに相当な修繕費もかかっていると思われますので、財政的に恵まれている東京都だから建築できた庁舎であることは間違いないでしょうね。

 

各庁舎の概要

・第一本庁舎

地上48階、地下3階、高さ243.4m、延床面積195,567m2、エレベーター42機

・第二本庁舎

地上34階、地下3階、高さ163.3m、延床面積139,949m2、エレベーター33機

・議会議事堂

地上7階、地下1階、高さ41.0m、延床面積44,986m2

これら3つの建物の延床面積の合計は380,502m2ですが、これは、東京ドーム約8個分の広さに相当する面積です。(380,502m2を東京ドームの面積と言われている46,755m2で割り算すると約8.14になります)

 

新庁舎ができるまで

さて、そんな東京都庁舎ですが、現在の庁舎になる前は丸の内に庁舎があったのですよね。今は東京国際フォーラムになっていますが、以前はそこに丸の内庁舎がありました。

そして、1970年代に丸の内庁舎を建て替える方針が固まり、新都庁舎計画がスタートするのですが、新庁舎を丸の内にするのか新宿にするかで長く揉めて、確か、新宿に決まったのは1985年だったと思います。

また、当初は、丸の内庁舎の設計を手掛けた建築家の丹下健三氏が、新庁舎の設計者に指名されると言われていたのですが、当時の都知事と丹下氏の関係性についての指摘もあって、結局、コンペによって丹下氏に決まったのですよね。

そして、1998年3月に工事が始まり、1990年12月に新庁舎が完成しましたが、完成してからしばらくは、第一本庁舎(243m)がサンシャイン60(239m)を抜き、高さ日本一のビルでした。

ただ、1993年には横浜ランドマークタワー(296m)に日本一の座を譲り、第一本庁舎は高さ東京一となり、2007年にはミッドタウン・タワー(248m)に東京一の座を譲ることになったのですよね。

まあ、横浜ランドマークタワーはともかく、ミッドタウン・タワーとの差はわずか5mですので、地上から見上げても、どちらが高いかはわからないと思いますけどね。