Plan・Do・See

仕事をするときに、Plan・Do・Seeなどのマネジメントサイクルを意識する人は多いと思いますが、サイクルとは言うものの、うまく回らないときがあったりなど、いろいろなことがありますよね

 

マネジメントサイクルの基本は「Plan・Do・See」

自分が若い頃は、マネジメントサイクルと言えば「Plan・Do・See」でしたね。言葉としても言いやすいですし、3つにまとまっているのもシンプルでわかりやすいと思います。

・Plan(計画):計画を立てる
・Do(実行):計画を実行する
・See(評価):結果を評価して改善する

また、「Plan・Do・See」以外のマネジメントサイクルが話題になることもありますが、個人的には、「Plan・Do・See」が基本で、それ以外のものは、「Plan・Do・See」の派生ということで良いのではないかという気がしています。

Plan・Do・See

Plan・Do・See

この図は、「Plan・Do・See」の全体像をあらわしたものですが、これ以外のマネジメントサイクルも、やっていることは同じで、単に表現の仕方が違っているだけではないかと思うのですよね。

また、「何かをするときには計画を立てる」というのが仕事の基本ですので、「Plan」を最上位にしてありますが、計画を立てる際には、その前に情報収集や現状分析などをすると思いますので、その意味では「See」を最上位としても良いような気がします。

マネジメントサイクルの話しとしては、①②③④の順番に進むことになっていますが、実際は、(1)(2)(3)(4)の順番で進んでいるということですね。

 

Planが存在しないマネジメントサイクル

また、マネジメントサイクルの一つに、「Observe・Orient・Decide・Act」(OODA)というものがあって、これには「Plan」がありませんが、方向づけ(Orient)がされて意思決定(Decide)が行われた時点で、Act(行動)の内容が決まるはずなので、その「Plan」が無いと言い切るのは違うような気がしますね。

何となくですが、数ある「Plan」の中から最適な「Plan」が(無意識に)選択されるだけで、その内容が明示されないので、「Plan」が無いと言っているのではないかという気がします。

クレーム対応のように、相手の話しを聞きながら臨機応変に対応していくような場合であれば、そういうこともあるでしょうからね。

そして、「Preparation・Do・Review」(PDR)というマネジメントサイクルにも「Plan」がありませんが、これも準備(Preparation)の時点である程度の「Plan」は想定されていると思いますので、「Plan」が無いと言い切るのはどうかと思います。

 

いろいろなマネジメントサイクル

また、よく話題になるマネジメントサイクルとしては、以下の7つがありますが、それぞれの頭文字をとって、「○○サイクル」のような言い方をするのが一般的になっているようですね。

ただし、「OODA」については、「OODAサイクル」ではなく「OODAループ」と呼ぶのが一般的になっているようです。

もしかしたら、一度のサイクルで完結することが少ないので、繰り返すという意味合いを持たせるためにループと言っているのかもしれませんね。

PDSサイクル

・Plan(計画):計画を立てる
・Do(実行):計画を実行する
・See(評価):結果を評価して改善する

PDCAサイクル」の「Check」と「Action」が「See」に集約されたものですが、このマネジメントサイクルが一番シンプルで分かりやすいと思います。

PDCAサイクル

・Plan(計画):計画を立てる
・Do(実行):計画を実行する
・Check(評価):結果を評価する
・Action(改善):評価をもとに改善する

もっとも有名なマネジメントサイクルではないかと思います。最後の「Action」を次の「Plan」につなげることで、計画の質を向上させることができそうです。

PDSCAサイクル

・Plan(計画):計画を立てる
・Do(実行):計画を実行する
・See(観察):実行しながら観察する
・Check(評価):結果を評価する
・Action(改善):評価をもとに改善する

「実行しながら観察する」というのが良いですね。そのあとの評価がより正確に行えるのではないかと思います。

PDRサイクル

・Preparation(準備):目的や理由を考える
・Do(実行):それに向かって実行する
・Review(見直し):結果を見直す

ハーバードビジネススクールのリンダ・ヒル教授が提唱したマネジメントサイクルだそうです。準備ができたらすぐに実行に移すという考え方ですね。

OODAループ

・Observe(観察):現状を観察する
・Orient(方向づけ):観察結果をもとに方向づけする
・Decide(意思決定):どうするか意思決定する
・Act(行動):意思決定したことを行動に移す

アメリカ空軍の戦術家であるジョン・ボイド氏が開発したものだそうで、現場での臨機応変な対応に向いていると言われています。

CAPDサイクル

・Check(評価):現状を評価する
・Action(改善):評価をもとに改善策を決める
・Plan(計画):改善策をもとに計画を立てる
・Do(実行):計画を実行する

PDCAサイクル」の順番を入れ替えたもので、現状の評価からはじまるマネジメントサイクルです。

STPDサイクル

・See(把握):現状を把握する
・Think(分析):把握した内容を分析する
・Plan(計画):分析をもとに計画する
・Do(実行):計画を実行する

計画の前に現状把握と分析があるマネジメントサイクルです。緻密な計画を立てる必要がある業務に向いていると言われています。

 

マネジメントサイクルを回すには

さて、代表的なマネジメントサイクルについては以上の通りですが、それらをうまく回すには、現実的で具体的な計画を立てることが重要でしょうね。

仕事は、何かしらの目的のためにするものですので、まずはその目的を明確化して、次に指標となる目標を立てて、その上で数値や期限などを明示した計画を立てると良さそうです。

また、上司ウケを狙って無理な目標を設定するとマネジメントサイクルが回らなくなりますので、そういうことはしないほうが良いと思います。

暗にそういった目標設定を要求してくる上司もいますし、そんな上司のご機嫌を取らざるを得ないのがサラリーマンの悲しいところですけどね。

自分もそういうところでは随分嫌な思いをしましたよ。